貨物自動車運送事業法 ・ ステージ1

貨物自動車運送事業のきほん

この章でわかること

1この法律は何のため?

トラックで荷物を運ぶ商売は、事故が起きれば道路を使うみんなに被害が出ます。そこで貨物自動車運送事業法は、誰でも自由に始められないようにして、安全のルールを守らせています。

① 運営の適正化正しいやり方で事業をする
② 輸送の安全の確保いちばん大事
③ 利用者の利益の保護荷主を守る
④ 事業の健全な発達業界を育てる

法律の目的(第1条)。事業者は輸送の安全の確保がもっとも重要であることを自覚し、事業計画に従って業務を行います。

23つの種類と、始めるための手続き

貨物自動車運送事業
一般貨物不特定多数の荷主から
(ふつうの運送会社)

許可
特定貨物特定の1者の需要だけ
(親会社の荷物専門など)

許可
貨物軽自動車軽自動車(三輪以上)と
二輪だけを使う

届出

一般・特定は国土交通大臣の許可。軽自動車と二輪だけなら届出で始められる。

許可と届出のちがい許可 は国が審査して「やってよし」と認めるもの。届出 は「やります」と知らせればよいもの。許可のほうがずっと重い手続きです。

3特別積合せ貨物運送

一般貨物の運送の形の一つで、宅配便や路線便のしくみです。

集荷→営業所で仕分け・積合せ→営業所間を定期的に運送→営業所で仕分け→配達

ポイントは2つ。事業場で仕分け・積合せをすること、事業場の間を定期的に運送すること。

4貨物自動車利用運送

荷主→ 依頼 →利用運送事業者→ 運送を利用 →実際に運ぶ運送事業者

自分のトラックではなく、他の運送事業者の運送を利用して行う運送が「利用運送」。

5許可を受けられない人(欠格事由)

取消し
許可の取消しから 5年 は受けられない
刑
1年以上の拘禁刑の執行を終えてから 5年

どちらも「5年」を経過しないと許可を受けられない。

6過労運転の防止は事業者の義務

事業者は、運転者が過労の状態で運転しないよう、勤務時間・乗務時間を守らせる義務があります。

運転者本人が希望すれば、長時間の乗務をさせてもよい
昼間の運行だけなら、過労防止の措置はいらない
本人の希望や時間帯に関係なく、事業者は過労運転を防ぐ

7例題で確かめよう

例題1

軽自動車と二輪自動車だけを使って有償で貨物を運送する事業を始めるには、何が必要か。

答えと解き方を見る

届出。貨物軽自動車運送事業は届出で始められます(一般・特定貨物は許可)。

例題2

正しいか、誤りか。「特別積合せ貨物運送とは、特定の荷主の貨物だけを、特定の事業場間で運ぶものをいう。」

答えと解き方を見る

誤り。特別積合せは一般貨物の一形態で、事業場で仕分け・積合せをして事業場間を定期的に運送するもの。「特定の荷主だけ」は特定貨物のイメージです。

8試験でねらわれるひっかけ

一般貨物自動車運送事業は国土交通大臣への届出で始められる
一般・特定は「許可」。届出は貨物軽自動車だけ
許可を取り消された者は2年たてば再び許可を受けられる
5年を経過しない者は受けられない
法律の目的に「運賃の適正化」がある
目的は運営の適正化・輸送の安全・利用者の利益の保護・事業の健全な発達

まとめ

ドリルで確かめる(貨物事業のきほん)

要点ノートで見直す

出典:貨物自動車運送事業法 第1〜5・8・13・15条ほか。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。