貨物自動車運送事業法 ・ ステージ3

貨物の過労運転の防止

この章でわかること

1過労運転はなぜ起きる?

荷主の都合の待機→拘束時間がのびる→休息が削られる→睡眠不足で運転→居眠り事故

原因は運転者個人ではなく「仕組み」にあることが多い。だから防止の義務は事業者にあります。荷主との適正な取引の確保に努めるのもそのためです。

2運転者に選任できない人

事業者は、選任した運転者以外を運行業務に就かせてはいけません。そして、次の人は運転者に選任できません。

日々雇い入れられる者日雇い
2か月以内の期間を定めて使用される者短期の契約
試みの使用期間中の者試用期間中
試用
14日まで ✕14日を超えて引き続き使用 → 選任できる

試用期間中でも、14日を超えて引き続き使用されるに至った者は選任できる。

3事業者が整えること(過労防止のセット)

① 施設休憩施設と、必要なら睡眠施設を整備・管理・保守
② 時間告示(改善基準告示)の基準で勤務時間・乗務時間を定めて守らせる
③ 健康健康状態を把握し、疾病・疲労・睡眠不足などのおそれがある人は乗務させない
④ 交替長距離・夜間で必要なら、あらかじめ交替の運転者を配置

運行管理者は、事業者が定めた勤務時間・乗務時間の範囲内で乗務割を作ります。

4100kmを超える運行系統の「運行基準」

起点終点休憩主な地点 100km を超える

起点から終点まで100kmを超える運行系統では、運行基準を定める。中身は、主な地点間の運行時分・平均速度、休憩・睡眠の地点と時間など。

5例題で確かめよう

例題1

次のうち、運転者として選任できる者はどれか。
ア 日々雇い入れる者 イ 1か月の期間を定めて使用する者 ウ 試用期間中だが、20日間引き続き使用している者

答えと解き方を見る

ウ。試用期間中でも14日を超えて引き続き使用されていれば選任できる。イは2か月以内の期間なので不可。

例題2

運転者が睡眠不足を訴えたが、「運転には支障ない」と本人が言うので乗務させた。この対応は適切か。

答えと解き方を見る

不適切。睡眠不足などで安全な運転ができないおそれがある者は、乗務させてはならない。

6試験でねらわれるひっかけ

3か月の期間を定めて使用する者は選任できない
選任できないのは「2か月以内」。3か月なら選任できる
試用期間中の者は一切選任できない
14日を超えて引き続き使用されれば選任できる
運行基準は起点から終点まで50km超で定める
100kmを超える運行系統

まとめ

ドリルで確かめる(貨物の過労防止)

要点ノートで見直す

出典:貨物自動車運送事業輸送安全規則 第3・9条の4・20条。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。