実務上の知識及び能力 ・ ステージ1

運転と人の体(視野・疲労・眠気・アルコール)

この章でわかること

1実務の問題は「人間の弱点」を知ること

実務上の知識の問題は、法律の暗記ではなく人の体はこういうときにミスをするという知識を問います。運行管理者が運転者に指導する内容そのものです。

2速度が上がると視野がせまくなる

時速40km約100度 時速130km約30度

速度が上がるほど、視野はせまく、注視点は遠くなる。近くの横から出てくる人や車に気づきにくくなります。

3夜とトンネルの目

ライトが重なるところで歩行者が消える

蒸発現象:夜間、自車と対向車のライトが重なり、道路の中央付近の歩行者が見えにくくなる。

明るさの変化に慣れる時間トンネルの出入口のように急に明るさが変わると、目が慣れるまで見えにくい。年齢とともに慣れる時間は長くなります。

4疲労と眠気

疲労がたまる→見落とし判断の遅れ反応の遅れ

眠くなったら、安全な場所に停車して仮眠。

居眠りの兆候あくびが増える
まばたきが長くなる
速度が不安定
蛇行する
→ 感じたら運転を中断
回復に必要な睡眠夜間を中心に7時間程度の連続した睡眠
20分程度の仮眠は眠気覚ましに有効。ただし夜の睡眠の代わりにはならない

5アルコール1単位と分解時間

お酒1単位の量
ビール(5%)500ml(中びん1本)
日本酒(15%)180ml(1合)
ウイスキー(43%)60ml(ダブル1杯)
ワイン(12%)200ml
1単位
約4時間
2単位
約8時間
4単位
約16時間(翌日の朝にも残る)

1単位=純アルコール約20g。分解にはおよそ4時間(体質で個人差あり)。少量でも判断力・注意力は落ち、認知・判断・操作のすべてに影響します。

6例題で確かめよう

例題1

夜11時までにビール中びん2本と日本酒1合を飲んだ。アルコールがほぼ抜けるのは、およそ何時ごろか(1単位4時間で計算)。

答えと解き方を見る
  1. ビール中びん2本=2単位、日本酒1合=1単位 → 合計3単位。
  2. 3単位 × 4時間 = 12時間。
  3. 夜11時から12時間後 → 翌朝11時ごろ。翌朝の乗務は危険です。

例題2

正しいか、誤りか。「速度が上がると、視野は広がり注視点は近くなる。」

答えと解き方を見る

誤り。視野はせまく、注視点は遠くなります。

7試験でねらわれるひっかけ

蒸発現象は道路の左端の歩行者が見えなくなる現象
道路の中央付近の歩行者が見えにくくなる
20分の仮眠をとれば夜間の睡眠は短くてもよい
仮眠は眠気覚まし。疲労回復には夜間中心に7時間程度の睡眠
アルコール1単位の分解にはおよそ1時間
およそ4時間

まとめ

ドリルで確かめる(人と体の話)

要点ノートで見直す

出典:国土交通省 過労運転防止対策マニュアル・飲酒運転防止マニュアル、運行管理者の実務知識。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。