実務上の知識及び能力 ・ ステージ5

危険予知訓練・指差呼称・ヒヤリハット

この章でわかること

1事故の手前で止めるしくみ

この章の3つの道具は、どれも事故が起きる前に危険に気づくためのものです。

危険予知訓練(KYT)写真やイラストを見て「どんな危険がひそんでいるか」を考える訓練
指差呼称確認する対象を指で差し、声に出して確認
ヒヤリ・ハット事故の一歩手前の体験を集めて対策に生かす

2ハインリッヒの法則(1:29:300)

1 29 300 重大な事故軽い事故 ヒヤリ・ハット

重大な事故1件の裏には、軽い事故29件、ヒヤリ・ハット300件がある。いちばん下のヒヤリ・ハットの段階で対策すれば、上の事故も減らせる。

ヒヤリ・ハットとは事故にはならなかったが、他の車や歩行者と衝突・接触しそうになったと運転者が認識した事例。集めて再発防止に生かします。

3危険予知訓練(KYT)

場面を見る→どんな危険があるか予測→どう回避するか考える

題材の例:悪天候、内輪差、視界の制約(死角)、ジャックナイフ現象(トレーラが急ブレーキなどで「くの字」に折れ曲がる)など。

トレーラ トラクタ 連結部で折れる

4指差呼称

見る→指で差す→声に出す「信号よし!」→見落とし・思い込みを防ぐ

目・手・口・耳を使うことで、意識が対象に向き、「見たつもり」を防げます。

5事故を起こした運転者への指導

6例題で確かめよう

例題1

ハインリッヒの法則の比率は?

答えと解き方を見る

1:29:300(重大事故:軽い事故:ヒヤリ・ハット)。

例題2

正しいか、誤りか。「ヒヤリ・ハットを報告した運転者は、注意不足として指導の対象にする。」

答えと解き方を見る

不適切。ヒヤリ・ハットは叱るためではなく対策のために集める。自分から申告したことは評価します。

7試験でねらわれるひっかけ

ハインリッヒの法則は1:30:300
1:29:300
ヒヤリ・ハットは実際に軽い事故になった事例
事故にはならなかったが、衝突・接触しそうになったと認識した事例
指差呼称は、声を出さずに指で差すだけでよい
指で差して、声に出して確認する

まとめ

ドリルで確かめる(危険予知と指差呼称)

要点ノートで見直す

出典:国土交通省「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」ほか。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。