道路運送法 ・ ステージ1

旅客自動車運送事業のきほん(道路運送法)

この章でわかること

1旅客の事業は4種類、すべて許可

旅客自動車運送事業 許可
一般乗合乗り合わせて運ぶ
(路線バスなど)
一般貸切一個の契約で車を貸し切る
(貸切バス)
一般乗用定員10人以下を貸し切る
(タクシー)
特定旅客特定の者の需要に応じる
(企業の送迎など)

どれも国土交通大臣の許可。貨物とちがい、「届出で始められる旅客の事業」はありません。

2運賃・料金と運送約款

運賃・料金運送約款
一般乗合(バス)上限を定めて 認可認可
一般貸切定めて 事前届出
一般乗用(タクシー)定めて 認可
覚え方貸切だけ「届出」。乗合は「上限」の認可(上限の範囲で値下げなどができる)。
運賃・約款を決める→公示する→営業所に掲示して実施

公示する前に実施してはいけない。運送は申込みを受けた順に行う(急病人など正当な事由があれば例外)。

3運送の引受けは原則として断れない

断れる(引受け)運送に適する設備がない
認可された約款によらない申込み
特別な負担を求められた
法令・公序良俗に反する
天災などやむを得ない事由
断れる(乗客)制止や指示に従わない
危険物を持っている
泥酔・不潔な服装で迷惑
付添人のいない重病者
一定の感染症の患者

ほかに、特定の旅客への不当な差別的取扱いは禁止。発地も着地も営業区域外の運送も原則禁止です。

4事業計画の変更・休止・廃止

事業計画の変更
原則
認可
営業所ごとの車両数など
あらかじめ届出
営業所の名称など軽微
遅滞なく届出
休止・廃止
6か月前までに届出(原則)7日
6か月前休止・廃止の日

路線定期運行の休止・廃止は原則6か月前までに届出。営業所などには少なくとも7日前に掲示して公示する。

5運行管理者の人数

乗合・乗用(・特定)÷40 +1端数切捨て。何両でも同じ式
一般貸切÷20 +120〜99両。19両以下は2人、100両以上は別の式
事業車両数計算人数
乗合80両80÷40=2、+13人
乗用45両45÷40=1、+12人
貸切10両19両以下2人
貸切50両50÷20=2、+13人
貸切160両(160−100)÷30=2、+68人

貨物は「÷30+1」。旅客は乗合・乗用が÷40、貸切が÷20。くわしくは「旅客の運行管理者」。

選任・解任は遅滞なく届出。複数いれば統括運行管理者を選び、補助者は資格者証か認定講習の修了者から選べます。欠格は許可の取消しから5年。

6事故報告と速報(旅客はきびしい)

旅客の速報(24時間以内)転覆・転落・火災・鉄道車両との衝突
死者1人以上
旅客の重傷者1人以上
負傷者10人以上 など
貨物の速報死者2人以上
重傷者5人以上
負傷者10人以上 など
死者1人・死傷者なしの転覆は報告書のみ

事故報告書は30日以内(救護義務違反は、違反を知った日から30日以内)。乗降口の扉の不適切な操作で旅客がけがをしたものも「事故」です。

7例題で確かめよう

例題1

一般貸切旅客自動車運送事業者が運賃・料金を定めるときの手続きは?

答えと解き方を見る

あらかじめ届出。乗合(上限)と乗用は認可です。

例題2

乗車定員11人以上の事業用自動車を120両運行管理する一般乗合の営業所。運行管理者の最少人数は?

答えと解き方を見る

120÷40=3、+1で4人。(160両で8人などの「−100、÷30、+6」は一般貸切の式)

例題3

バス会社の車両が死者1人の事故を起こした。速報は必要か。

答えと解き方を見る

必要。旅客自動車運送事業者の自動車は死者1人以上で速報(貨物なら2人以上)。報告書も30日以内に提出します。

8試験でねらわれるひっかけ

一般乗合の運賃は、届け出れば自由に定められる
上限を定めて認可
路線の廃止は30日前までに届け出ればよい(原則)
原則6か月前まで(30日前は省令で定める場合)
休止・廃止の掲示は30日前
少なくとも7日前
旅客の重傷者は5人以上で速報
旅客の重傷者1人以上で速報

まとめ

ドリルで確かめる(旅客事業のきほん)

要点ノートで見直す

出典:道路運送法 第3〜6・9〜20・27・30・31条、旅客自動車運送事業運輸規則 第4・7・13・15・47条の9、自動車事故報告規則。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。