道路運送法 ・ ステージ5

事故時の措置と車内のきまり(旅客)

この章でわかること

1旅客の事業では「乗客を守る」が最優先

貨物とのいちばんの違いは、車にお客さんが乗っていること。事故や運行の中断のときは、旅客の生命を守る措置をほかより優先します。

運行を中断したとき(いずれかの措置)
旅客の運送を継続
出発地まで送還
その他の保護

一般乗合では、旅客の運送に付随する貨物も、運送の継続・発送地までの送還・保管などをします。

旅客が死傷したとき応急手当
死者・重傷者の家族への通知
遺留品の保管
その他の保護
定められていないもの勤務先への事故原因の報告 など

2異常気象・路線障害のとき

大雨・大雪・暴風/土砂崩壊・路肩軟弱→警報の伝達・避難箇所の指示・運行中止の指示

雪道を走るおそれがあれば、滑り止めの措置と、冬用タイヤの溝の深さが使用限度を超えていないことの確認状況も確かめます。

3運転者に選任できない人

日々雇い入れ
2か月以内の期間
試用期間中14日を超えて引き続き使用されれば可
14日未満の期間ごとに賃金仮払い・前貸しも含む。旅客だけの項目

新たに雇い入れた人は、指導・監督と特別な指導をして、適性診断を受けさせてから選任します。事業計画の遂行に十分な数の運転者を常時選任しておきます。

4乗務員・運転者・車掌のきまり

だれしてはいけないこと・すること
乗務員(全員)酒気を帯びて乗務しない/旅客が乗っている車内で喫煙しない/危険物を持ち込まない
バスの乗務員運行時刻前に発車しない/走行中に職務外の話をしない
運転者踏切で変速装置を操作しない/踏切で動けなくなったら旅客を退避させ列車に防護措置/重大な故障や事故のおそれがあれば直ちに運行中止/坂路で車を離れるときは旅客を降ろす
バスの運転者発車の直前に安全を確認した場合を除き警音器を鳴らす
車掌警報機のない踏切は手前で降りて誘導/後退は降りて誘導/扉を閉めてから発車の合図/停車前に扉を開かない

携行するもの

路線バス運行表
貸切バス運行指示書
タクシー乗務員証+地方運輸局長が指定する規格の地図を車に備える

5旅客の持込み禁止と、車内の禁止行為

持ち込めない危険物
動物
100gを超える玩具用煙火
高圧ガス
例外で持ち込める身体障害者補助犬・愛玩用の小動物
喫煙用ライター・懐炉の燃料、乾電池
消火器の炭酸ガス・医薬用酸素器の酸素

旅客は走行中にみだりに運転者に話しかけない。扉の開閉、物の投げ捨て、飛び乗り・飛び降り、乗務員の制止に従わないことなども禁止。降車ボタンで知らせるのは当然OK。

6例題で確かめよう

例題1

旅客自動車運送事業者が運転者に選任できない者はどれか。
ア 3か月の期間を定めて使用する者 イ 10日ごとに賃金を受ける者 ウ 試用期間中で20日引き続き使用している者

答えと解き方を見る

イ。14日未満の期間ごとに賃金を受ける者は選任できない。アは2か月超、ウは14日超なので選任できる。

例題2

バスが踏切内で動けなくなった。運転者がまずすることは?

答えと解き方を見る

旅客を誘導して退避させ、列車に対して適切な防護措置をとる。

7試験でねらわれるひっかけ

運行を中断したら、必ず出発地まで送り返す
継続・送還・その他の保護の「いずれか」
負傷者が出たら、全員の家族に通知する
家族への通知は死者または重傷者があるとき
試用期間中でも7日を超えれば選任できる
14日を超えて引き続き使用されたら
乗合バスに動物は一切持ち込めない
身体障害者補助犬・愛玩用の小動物は除かれる

まとめ

ドリルで確かめる(事故時と車内のきまり)

要点ノートで見直す

出典:旅客自動車運送事業運輸規則 第14・15・18〜20・29・35・36・49〜53条。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。