実務上の知識及び能力 ・ ステージ3

運転者の健康管理(SAS・脳血管疾患・視野障害)

この章でわかること

1健康起因の事故は「防げる事故」

運転中に意識を失う、急に眠り込む、見えていない — こうした健康が原因の事故は、事前に気づいて対策すれば防げます。運行管理者は、運転者の体の状態を日々つかんでおく役目です。

健康診断の結果+点呼での日々の確認→健康状態の把握→乗務させるか判断
運転中に体調が急変→ただちに安全な場所に停車→運行管理者に連絡

代わりの運転者を手配する方法も、あらかじめ決めておきます。

2睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中
呼吸停止呼吸停止呼吸停止呼吸

眠っている間に呼吸が何度も止まり、ぐっすり眠れない → 日中に強い眠気。

サイン大きないびき
睡眠中の呼吸停止
起床時の頭痛
日中の強い眠気
重症の目安1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数(AHI)が30以上
治療すれば乗務できるCPAP(シーパップ)などで適切に治療。点呼で睡眠の状況やCPAPの使用状況を確認

3脳血管疾患と視野障害

脳卒中の前兆手足のしびれ
ろれつが回らない
片側に力が入らない
脳健診で異常がなくても、3年に1回程度受けるのが望ましい
緑内障などの視野障害脳が見えない部分を補ってしまうため、本人が気づきにくい。眼底検査・眼圧検査を含む眼科検診が有効
実際の見え方(欠けている) 本人の感じ方(欠けていない) →

4薬・お酒・健康診断

健康診断1年以内ごとに1回(深夜業は6か月以内ごと)
健康診断個人票5年間保存

5例題で確かめよう

例題1

正しいか、誤りか。「SASと診断された運転者は、治療を受けていても乗務させてはならない。」

答えと解き方を見る

誤り。CPAPなどで適切に治療すれば乗務できます。点呼で使用状況を確認します。

例題2

視野障害は、本人が気づきやすいか。

答えと解き方を見る

気づきにくい。脳が見えない部分を補うため。眼科検診で見つけます。

6試験でねらわれるひっかけ

SASの重症の目安はAHIが5以上
30以上(5以上は診断の目安の一つ)
運転中に体調が悪くなったら、次の休憩地点まで運転を続ける
ただちに安全な場所に停車して運行管理者に連絡
健康診断個人票は3年間保存
5年間保存

まとめ

ドリルで確かめる(健康と運転)

要点ノートで見直す

出典:国土交通省「睡眠時無呼吸症候群に注意しましょう」「自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン」「視野障害対策マニュアル」「事業用自動車の運転者の健康管理マニュアル」、労働安全衛生規則。2026年10月時点の内容です。法令や告示は改正されることがあるので、試験の前には最新の公式資料で確認してください。